今日のキーワード「奪う」
仕事の話です。誰かと同じ作業をしているとします。1人は、今まで何回もその作業をしたことがある経験豊かな人で、手慣れたものです。もう1人は、まだ1、2回位しかやったことがありません。時間がかかってしまいます。
もし、あなたが、経験豊かな人だとして、もう1人の人にどう感じますか?
(前に、1回でもやっているなら、メモを取るなり、今日来るまでにしっかりやり方を覚えておかないとダメじゃないか)
(まだ、経験が浅いから、時間がかかってしまうのは仕方ない。もう少し、見守ろう。)
確かに、これからやっていく仕事は、しっかり覚えないといけませんし、出来るだけ早い時間で終わらせようと心がけるのが大事だと思います。
ただ、まだ経験が浅いのであれば、たくさんの経験を積ませる事が必要だと思いますし、まだ最初の段階で、ちょこちょこ出来ないことを叱っていたら、その人のヤル気まで奪ってしまうような気がします。ヤル気を奪われ、落ち込んだ気持ちで作業していては、ミスや失敗に繋がるかもしれません。
それは、『育てる』や『見守る』を通り越して「奪う」になってしまいます。
自分も厳しく教えられたから、自分もそう教えないといけない、と思っている人がいます。自分も大変な思いをして覚えたから、あなたもそうするべきだ、と。
私は、逆じゃないかと思います。
これから協力してやっていく仲間であるなら、これから効率よく作業を進めていきたいと思うのなら、しっかり覚えてもらい、分からない所は丁寧に教える。
お互いがお互いを気遣いながら、作業が出来ると素敵だと思います。もし、ミスをしたとしても補い合えば、さらに効率アップに繋がると思います。経験豊かな人だって、ミスをする時もありますから。